1. 仕訳入力とは?
仕訳入力とは、企業活動で発生した日々のお金のやり取りを勘定科目ごとに分類して記録し、帳簿を作成することです。年度末(期末)になれば、これらの記録をもとにして、決算書をまとめます。
仕訳入力をしないと試算表や決算書をまとめられないため、経営の実態を把握できません。また、法人税などの確定申告も行えず、無申告として加算税などの罰金や延滞税が発生してしまいます。
仕訳入力は、決められたルールに従って行う必要があります。基本的には、取引内容を「借方(仕訳の左側」と「貸方(仕訳の右側」の左右に分け、勘定科目ごとに振り分けて、伝票に金額を記入する、といった流れです(具体的な流れは後ほど解説します)。基本の帳簿は、主に3種類です(3伝票制)。
・入金伝票:お金の受け取り記録
・出金伝票:お金の支払い記録
・振替伝票:上記2つの伝票に当てはまらない取引記録(売掛や買掛の記録など)
上記の伝票に記載された内容は、最終的に総勘定元帳などの帳簿に転記されます。
こうした一連の流れをすべて手作業で行おうとすると、とても手間や時間がかかります。そのため多くの企業では、専用の会計ソフトを導入し、仕訳入力の作業を行います。会計ソフトを利用すれば、入力内容が自動的に振り分けられ、各種帳簿を作成してくれるので便利です。
2. 仕訳入力の流れ
ここでは、仕訳入力の具体的な流れを解説していきます。
➀ 取引の発生、領収書類の整理・管理
企業活動を行うと、基本的には金銭の出入りが発生します。売上による現金の受け入れ、消耗品費・水道光熱費・人件費といった経費の支出などです。
経費に関しては、領収書やレシートをもとに仕訳入力することが多いです。これらの領収書類を乱雑に保管していると、仕訳入力の際にミスが発生しやすくなります。スムーズな入力作業のためにも、なるべく細かく領収書類を整理・管理しておくのがおすすめです。
➁ 勘定科目に振り分ける
取引ごとに、勘定科目へ振り分けます。たとえば、取引先から売上金が入金されたら「売上高」勘定、ホームセンターでガムテープやダンボールなどを購入したら「消耗品費」勘定、などです。
勘定科目は、法律によって明確にルールが定められているわけではありません。たとえばガソリン代を「消耗品費」や「燃料費」など、どちらで振り分けても問題はありません。ただし、会社ごとに決められたルールに従うようにすれば、予算管理や前期比較などに有用です。一般的に使用されている科目を使用し、「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」の分類を守るようにしましょう。
➂ 各種伝票に記入する
仕訳入力のルールに従って、各種伝票に記入していきます。たとえば、取引先より売上金10万円が入金された場合、入金伝票に「取引の日付」「入金先(取引先名)」「勘定科目(売上高)」「概要(◯月分売上、など)」「金額(¥100,000)」をそれぞれの欄に記載します。消費税の申告が必要な課税事業者の場合には、課税区分などにも留意を要します。
④ 各種帳簿に記載する
入金伝票などに記載した記録を、各種帳簿に転記してまとめます。
上記のように、仕訳入力は会社のお金の動きを記録していく作業です。単調のように見えますが、勘定科目の知識や仕訳ルールを理解しないと難しいです。また、取引数や領収書の数などが多い場合は、その分時間や手間もかかります。
経理担当者がいない、または仕訳入力作業を減らしたい。そのような企業の多くは、アウトソースを利用しています。
3. 仕訳入力をアウトソースするメリット
仕訳入力をアウトソース化することによって、「人件費削減」「退職リスクが少ない」「プロに任せられる」などのメリットがあります。
i. 人件費削減になる
仕訳入力作業は上記で解説したように、専門性が求められますし、作業に要する時間や労力が発生します。
経理担当者がいない場合は、簿記の知識がある人材を雇ったり、1から教育したりする必要があります。しかしその際に発生する人件費は、給与や社会保険料や教育費などを考えると、月に数十万円ほど必要になってしまいます。
最初から仕訳入力作業をアウトソースすることによって、このような人材費・採用・教育コストを削減することが可能です。とくに月の仕訳入力が100件以内と少ない場合、作業費は1万円以内には収まりますので、大きなコスト削減を実現できます。
ii. 経理社員の退職リスクがない
経理社員を雇っている場合、その社員が退社もしくは休職すると大きな損失となります。引き継ぎがきちんと行われていなければ、仕訳入力だけではなく、経理業務全般が滞ってしまうリスクもあります。また、教育途中でその社員が辞めてしまえば、その人件費や教育費は全て無駄となるでしょう。
アウトソース化では、このような退職リスクはありません。仕訳作業を依頼した分だけの費用しか発生しませんので、教育費などが無駄になることはないです。
iii. 専門家に任せられる安心感
仕訳入力を委託すれば、その道のプロに依頼できます。ミスを減らすことができますし、社員の不正防止にも繋がります。
会計に関する税法は毎年少しずつ変化しています。アウトソースして専門家に任せれば、常に新しい税法に基づいて作業してもらえるので安心です。
4. まとめ
仕訳入力は、簡単な作業ばかりではありません。取引数が膨大なほどに時間がかかりますし、専門的な知識が必要となります。業務効率化や人件費などのコスト削減を目指すなら、アウトソース化することをおすすめします。
弊社シェア管理部では、仕訳入力代行を承っております。最新の税法にもとづき、経験豊富なスタッフが担当致します。さらに仕訳入力のみならず、月次決算・回収管理業務なども対応しております。
経理業務をアウトソース化したい、経理業務にかかるコストを削減したいとお悩みの方は、お気軽にご相談ください。