ある中小企業の雑務

case study

長谷部倫也(仮名)は、IT開発受託の会社を設立し、3年が経過していた。
創業以来のエンジニアメンバーや、会社のビジネスを理解してくれている外部のエンジニア、
売上げアップに尽力してくれる営業マンなどのおかげで会社は大きくなり、
新しいメンバーも入社してくれ、将来の成長のために自分ももっと頑張らないといけないと決意を新たにしていた。

しかし事業は順調に拡大していたものの、それに伴い本業以外の業務が増えてきたことに悩みを抱えていた。
これからもっと会社を成長させていくためには、
新たなサービスの取り組みや、優秀なエンジニアの確保、
社員たちのモチベーションが上がるような人事制度の構築が必要であったし、
人数が増えてきたことにより社員全員に対して十分な時間を割くことが難しくなってきたため、
社内のルールなどを作っていくことなどの必要性を感じていた。

将来の成長に向けた取り組みの必要性を感じていたし、
その業務をすることこそが社長である自分の役割であると感じていた。
創業以来のメンバー達は以前のようには社長と話せなくなってきたことに不満を持っているように感じていたし、
新しいメンバー達にはこの会社の設立の経緯や歴史、大事なポリシーなどについて伝えなければ、
自分の願う会社のかたちを実現していくことは困難なように感じてきていた。

しかし、会社の本業である営業活動や開発活動にも、将来のための取り組みにも、
満足に自分の時間を割けなくなっていた。
本業以外の雑務に時間を取られていたからである。

外注エンジニアへの支払い、サーバーや家賃の支払いなど、毎月数十件の支払いが必要であったし、
給与計算業務について社会保険労務士と連絡を取りながら、慎重に行っていた。
給与の計算を間違えると社員からの信頼をすぐに失ってしまうおそれがあったし、
外部への支払いに間違いや漏れがあっても、やはり会社の信頼を損ねてしまうおそれがあるので、
これらの業務は間違えることができず、慎重にならざるを得なかった。

毎月の売上や支払いについては自分の頭のなかで把握できていたのでなんとなくの収支管理は自分の中で出来ていたものの、
常に漠然とした不安を抱えていた。
顧問税理士はいるものの、いつも月を超えてから書類を渡して、翌月の支払いをする頃に事後的に報告を受けていたため、
本当に資金繰りに問題がないかの具体的な把握は出来ず、自分の感覚に頼ってしまっていたが、
そのやり方にもそろそろ限界が近づいてきていることを感じていた。

自分が本来やるべき仕事に集中するために誰かにこの業務を任せたいが、
社員の給与情報を社員に見せることに抵抗があったし、
いくら社員を信じているとはいえ、会社のお金の管理を社員の誰かに任せることには不安があった。
また会社が成長を続けている今は会社の現金残高を見られても気にならないが、
もしも成長が少し止まってきたり、一時的に資金繰りが危なくなったときに、
それを社員に知られてしまうと人材の流出が起きてしまうのではないかとも考えていた。

結局、誰かに任せることが不安に感じられたため、これからもこれらの業務は自分がやらなければならないのかと、憂鬱に感じていた。。。

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